気学・易と未来設計ブログ

後天定位図と遁甲盤とは? 九星の「定位置」と巡る運気の読み方をやさしく解説

【金曜blog「気学のキホン」では、初心者の方にも分かりやすく、気学の智慧を日々の暮らしや仕事の中で自然に取り入れていただけるよう、毎回テーマを変えてやさしく解説しています。】

気学の盤を初めて見ると、数字や星の名前が並んでいて、「どこから見ればよいのだろう」と戸惑う方もいらっしゃると思います。

けれども、基本となる仕組みはそれほど複雑ではありません。

まず知っておきたいのが、九つの星が本来どの方位を担当しているかを示す「後天定位図」と、時間の流れに沿って星が移動していく様子を表す「遁甲盤」です。

この二つの違いが分かると、気学は単なる吉凶判断ではなく、「今はどのような時期で、何を整え、どのように動けばよいか」を考えるための身近な智慧として理解しやすくなります。

後天定位図は九星それぞれの「本籍地」

後天定位図とは、九星が本来どの方位を担当しているかを表した基本の配置図です。

九星それぞれの「本籍地」や「定位置」と考えると分かりやすいでしょう。

後天定位図では、五黄土星が中央に位置し、その周囲に八つの星が配置されます。

九星 定位置 主な意味
一白水星 始まり、内省、準備、柔軟性
二黒土星 南西 受容、育成、土台づくり
三碧木星 発芽、行動、発信、若々しさ
四緑木星 東南 成長、調整、信用、ご縁
五黄土星 中央 統合、中心、転換点
六白金星 北西 完成、責任、成果、指導力
七赤金星 西 収穫、喜び、交流、経済
八白土星 北東 停止、継承、変化、再構築
九紫火星 顕在化、評価、知性、離合集散

ここで少し注意したいのが、盤の方位です。

一般的な地図は上が北ですが、気学の遁甲盤では上を南、下を北、左を東、右を西として表します。最初は逆に感じられますが、昔の人が南を向いて盤を見た考え方に基づいています。

後天定位図は、気学を学ぶうえでの基準となる地図です。この基本配置を理解すると、年盤や月盤で星が移動したときにも、「その星が現在どの場所にいるのか」を読みやすくなります。

遁甲盤は星の「現在の座席表」

後天定位図が九星の本籍地であるのに対し、遁甲盤は、年・月・日などの時間の流れに応じて九星が移動した状態を表す盤です。

たとえるなら、後天定位図が会場の基本的な座席表であり、遁甲盤はその日に実際に誰がどの席に座っているのかを示す配置図です。

九星が盤の中を巡り、一定の法則に従って場所を変えることを「遁甲」または「廻座」といいます。

自分の本命星そのものが別の星に変わるわけではありません。本命星が持つ性質を土台としながら、その年や月に巡ってきた場所の影響を受けると考えます。

つまり、

「自分がどのような性質を持つか」

「現在、どのような環境や役割を与えられているか」

この二つを重ねて読むことが大切です。

本命星を自分自身の体質や個性とするなら、遁甲盤はその時々の天候のようなものです。同じ人でも、追い風の時期と、立ち止まって足元を整える時期では、ふさわしい行動が変わります。

一白水星から九紫火星までの流れ

九星の巡りは、物事が生まれ、育ち、発展し、実り、次の始まりへ向かう一つの循環として捉えることができます。

一白水星|まだ見えないところで始まる

一白水星は「万初」ともいわれ、あらゆる物事の始まりを表します。

種が土の中にあるように、外からは大きな変化が見えなくても、次の展開に向けた準備が始まっています。急いで結果を求めるより、心身を整え、情報を集めることが大切な段階です。

二黒土星|時間をかけて基盤を育てる

二黒土星は、大地のように受け止め、育てる働きを持ちます。

仕事でいえば、仕組みづくり、人材育成、日々の業務の積み重ねなど、目立たなくても将来を支える基盤を整える段階です。

三碧木星|芽が出て動き始める

三碧木星は、朝日が昇るような勢いと、新しい動きを表します。

考えてきたことを言葉にする、企画を発表する、まず一歩を踏み出すなど、外へ向かう力が強くなります。ただし、勢いだけで先走らず、周囲への説明も忘れないことが大切です。

四緑木星|広がりながら形を整える

四緑木星は、成長、信用、ご縁、調整を表します。

人とのつながりが広がり、物事が整い始める段階です。仕事では取引先との関係づくりや組織内の調整、暮らしでは家族や周囲との意思疎通が重要になります。

五黄土星|中心に集まり、転換点を迎える

五黄土星は中央に位置し、これまでの動きが集約される場所です。

力が集中する一方で、抱え込みすぎると停滞も生まれます。自分だけで動かそうとせず、何を残し、何を手放すかを見直すことが必要です。

六白金星・七赤金星|完成と収穫を受け取る

六白金星では責任を伴う成果が形になり、七赤金星では、その成果を受け取り、周囲と分かち合う段階へ進みます。

仕事では実績や収益として現れることもあれば、信頼や評価として返ってくることもあります。成果を自分だけのものにせず、関係者への感謝を表すことが次の循環につながります。

八白土星|一度止まり、次の形へ変わる

八白土星は、停止と変化の両方を表す星です。

進まないことを単なる不調と捉えるのではなく、方向転換や再構築のための節目と考えます。事業承継、組織変更、住環境の見直しなど、古い形から新しい形へ移る場面とも関係します。

九紫火星|明らかになり、一区切りを迎える

九紫火星は、光が当たることで物事が明らかになる段階です。

評価されるものがある一方、不要になったものとの別れが生じることもあります。そして一区切りを迎えた後、再び一白水星へ戻り、次の始まりに向けた静かな準備に入ります。

このように九星の巡りには、良い星と悪い星があるのではなく、それぞれに異なる役割があります。

方位によって異なる30度と60度の範囲

気学の方位区分では、東・西・南・北と、東北・東南・西南・西北とで受け持つ角度が異なります。

一白水星の北、三碧木星の東、九紫火星の南、七赤金星の西は、それぞれ30度です。

一方、八白土星の東北、四緑木星の東南、二黒土星の西南、六白金星の西北は「四隅」または「四偶」と呼ばれ、それぞれ60度の範囲を担当します。

四隅の星は受け持つ範囲が広いことから、伝統的には広がりや大きな器という象意と結びつけて説明されることがあります。

ただし、本命星だけで人の度量や視野の広さを決めるものではありません。生まれ持った星はその人の一面を示すものであり、育った環境、経験、現在の役割なども含めて総合的に観ることが大切です。

また、実際に吉方位を確認するときは、単に「東北方面」といった感覚で判断するのではなく、出発地点や方位の境界を正確に確認する必要があります。境界に近い場所は、自己判断を避けたほうが安心です。

暮らしの中では「今、何をする時期か」を考える

遁甲盤を日常に取り入れる目的は、未来を決めつけることではありません。

「今は進む時期なのか」

「整えることを優先する時期なのか」

「いったん止まり、方向を変える時期なのか」

このように、現在の状況を落ち着いて見つめるために役立てます。

たとえば、思うように物事が進まない時期でも、八白土星のような変化の場所にいるなら、無理に前進するより、不要なものを整理し、次の形を考えることに意味があります。

一白水星の時期であれば、表立った成果が少なくても、学び直しや休養、情報収集が後の成長につながります。

停滞しているように見える時間にも、その時期にしかできない準備があります。

ビジネスでは経営判断の「補助線」として使う

経営者やビジネスパーソンにとって、九星の巡りは意思決定を整理するための補助線になります。

新しい事業を始めるときでも、すぐに発信や販売へ進むべき時期と、先に人材や業務の基盤を整えたほうがよい時期があります。

成長期には拡大だけでなく組織を整える視点が必要です。収穫期には得られた利益や評価を次の投資へつなげ、変化の時期には事業承継や役割分担、不要な業務の見直しを検討します。

ただし、気学だけで経営判断を決めるものではありません。

売上、資金繰り、契約条件、人員体制、市場環境などの現実的な情報を確認したうえで、気学を「時機を考える視点」として重ねることが大切です。

初心者は三つの順番で確認する

気学を生活や仕事に取り入れたい方は、まず次の順番で確認してみてください。

  1. 自分の本命星を知る
  2. その年や月に、自分の星がどこへ廻座しているかを見る
  3. その場所が示す課題と、現実の状況を照らし合わせる

なお、気学では一般的に一年の切り替わりを1月1日ではなく立春とします。月の切り替わりも毎月1日ではなく「節入り」が基準です。立春前後に生まれた方などは本命星を取り違えやすいため、確認するときには注意が必要です。

よくある質問Q&A

Q1.後天定位図をすべて暗記しないと、気学は使えませんか?

最初からすべて暗記する必要はありません。

まずは「一白水星は北、九紫火星は南、五黄土星は中央」というように、少しずつ位置と意味を結びつけていけば十分です。

盤を見るたびに確認しているうちに、自然と配置が身についていきます。丸暗記するよりも、それぞれの星が物事のどの段階を表すのかを理解するほうが、実際の暮らしには役立ちます。

Q2.低迷や停止を表す場所に入ったら、悪い一年になるのでしょうか?

必ずしも悪い一年になるわけではありません。

一白水星のように静かに力を蓄える時期や、八白土星のように一度止まって変化を起こす時期には、それぞれ必要な役割があります。

無理に拡大しようとせず、健康管理、学び直し、資産や人間関係の整理、事業の再構築など、その時期に合った行動を選ぶことで、次の流れを整えやすくなります。

大切なのは、星の位置を怖がることではなく、「今の自分に求められていることは何か」と現実的に考えることです。

九星の巡りを知ることは、人生の流れを整えること

後天定位図は九星の変わらない基本配置を示し、遁甲盤は時間とともに移り変わる運気の流れを示します。

私たちの人生や仕事にも、始めるとき、育てるとき、発展するとき、実りを受け取るとき、立ち止まって次へ備えるときがあります。

いつも同じ速さで前へ進む必要はありません。

現在の位置を知り、その時期に合った選択を重ねることが、無理のない成長と次の好機につながっていきます。


経営者・事業責任者の方へ

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