今の時代、経営者であるあなたは、常に「戦場」に立っていると言っても過言ではありません。
しかし、その戦場には土煙も上がらず、馬のいななきも聞こえません。聞こえるのは、オフィスのキーボードを叩く音だけ。そう、現代の合戦は「目に見えない場所」で起きています。
それが、コンピュータやインターネットを使った攻撃(サイバー攻撃)や、会社の心臓部であるシステムの停止といった「デジタルの有事」です。
かつての武将が城を守ったように、現代のリーダーは会社の「情報」と「信用」という城を守らなければなりません。もし明日、あなたの会社の大切な顧客名簿が盗まれたら? 突然システムが止まって業務ができなくなったら?
その時、城の主(あるじ)であるあなたはどう振る舞うべきか。今日は、有事の際に組織を救う「王の器」について、帝王学の視点からお話しします。
1:現代の「城壁」はどこにある?
昔の合戦であれば、敵が攻めてくれば遠くから見えました。「狼煙(のろし)」が上がり、陣太鼓が鳴り響く。しかし、現代の敵は音もなく忍び寄ります。
インターネットという広大な海から、あなたの会社の「門」をこじ開けようとする賊(ぞく)がいます。彼らの狙いは、金庫の中のお金だけでなく、「顧客の個人情報」や「会社の独自の技術」、そして何より「社会的な信用」です。
「鍵」をかけるのは誰の役目か
多くの経営者はこう言います。「そういう難しいことは、コンピュータに詳しい担当者に任せているから大丈夫だ」と。
しかし、これは「城の門の鍵閉めを、すべて門番任せにして、城主は寝ている」のと同じです。もちろん、技術的な設定は専門家の仕事です。ですが、「我が城にとって何が一番大切で、何を最優先で守るべきか」を決めるのは、城主であるあなたにしかできません。
例えば、
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「お客様の住所録だけは、命に代えても守る」
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「万が一、敵が侵入したら、すぐに城門(回線)を閉じて被害を食い止める」
こうした「守りの方針」を示すことこそが、現代のリーダーに求められる最初の仕事なのです。
2:パニックは伝染する — 王が動揺すれば、兵は逃げ出す
いざ、「ウイルスに感染したかもしれない」「画面に脅迫文が出た」という報告が上がってきたとき。ここからが、あなたの「器」が試される瞬間です。
想像してみてください。報告を受けた大将が、 「なんだと! どうなっているんだ! 誰がやったんだ!」 と顔を真っ赤にして怒鳴り散らしたり、 「どうすればいいんだ、お前たちなんとかしろ!」 と狼狽(ろうばい)して右往左往していたら、どうでしょうか。
部下たちは「この船はもう沈むかもしれない」と恐怖を感じ、冷静な判断ができなくなります。あるいは、「怒られたくない」という一心で、不都合な真実を隠そうとするかもしれません。これこそが、組織を壊滅させる一番の原因です。
帝王学が教える「不動心」
古来、名将と呼ばれる人たちは、危機の時ほど静かであったと言われます。これを「不動心(ふどうしん)」と言います。心臓は早鐘を打っていても、態度は泰然自若(たいぜんじじゃく)としていること。
有事の際、リーダーがすべきは以下の3つだけです。
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落ち着いて「状況」を聞く 「誰が悪い」ではなく「今、何が起きているか」だけを淡々と聞きます。怒気を含ませてはいけません。
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最悪のケースを想定して「決断」する 「サーバーを止めれば今日の売り上げはゼロになるが、被害拡大を防ぐために止める」といった、痛みを伴う決断を、責任を持って下します。
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「責任は私が取る」と明言する 「現場の対応は君たちに任せる。対外的な謝罪や責任はすべて私が引き受けるから、迷わず対処せよ」と伝えるのです。
この言葉一つで、現場の人間は勇気を持って「消火活動」に当たることができます。
3:平時の「風通し」が最強の防御
サイバー攻撃の多くは、実は高度なハッキング技術ではなく、従業員のちょっとしたミス(不注意)から始まります。怪しいメールを開いてしまったり、パスワードを簡単なものにしていたり。
ここで大切なのが、「失敗を報告できる空気」があるかどうかです。
「社長に知られたら殺される(激怒される)」と思われている組織では、社員はミスを隠します。その隠された小さな穴から、敵は侵入し、気づいたときには手遅れになります。
「報告ありがとう」と言えるか
もし部下が「すみません、変なファイルを開いてしまいました」と報告に来たら、あなたはなんと答えますか?
三流のリーダーは「何やってるんだ!」と怒ります。 一流のリーダーは「すぐに報告してくれてありがとう。おかげで早く対処できる」と感謝します。
これができる組織は強いのです。早期発見こそが、現代の防衛戦における勝利の鍵だからです。普段から「悪い報告ほど早く、正直に」言える風通しの良さを作っておくこと。これこそが、どんな高価なセキュリティソフトよりも強力な防御壁となります。
4:被害を受けた後の「誠意」という武器
どれほど備えていても、やられる時はやられます。それは戦の常です。 大切なのは、「やられた後」の振る舞いです。
情報を漏らしてしまった、システムが止まってお客様に迷惑をかけた。その時、言い訳を並べたり、被害を小さく見せようと嘘をついたりするのは、ご法度です。
現代社会において、一度失った「信用」を取り戻すのは至難の業です。しかし、誠実な対応によって、逆に評価を高めることも稀(まれ)にあります。
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隠さず、速やかに事実を公表する。
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被害を受けたお客様へのケアを最優先する。
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再発防止策を、誰もがわかる言葉で約束する。
この「逃げない姿勢」を見せること。それが、傷ついた城を立て直し、再び人々が集まる国を作る唯一の道です。
5:デジタルの時代こそ、アナログな「人間力」
「サイバーセキュリティ」や「危機管理」というと、難解な機械の話に聞こえるかもしれません。しかし、突き詰めればそれは「人の心の管理」であり、「リーダーの生き様」そのものです。
画面の向こうにいるのは、機械ではなく、悪意を持った人間です。 そして、あなたの背中を見ているのも、機械ではなく、あなたの部下たちです。
見えない敵に怯えるのではなく、どっしりと構え、備える。 有事には、誰よりも冷静に、盾となる。
そんな「王の器」を持つリーダーのもとであれば、どんなデジタルの荒波も、組織一丸となって乗り越えていけるはずです。
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