社長の「ありがとう」が届く会社に。来年につながる小さな経営習慣
月曜ブログは、40~50代の経営者層向けの相談事例を中心に、実際の経営判断や人材活用、事業の方向性を考えるうえで、ご自身のビジネスの一助となる視点をお届けします。
秋も深まり、そろそろ年末の予定が気になり始める季節になりました。
経営者の皆様は、年内の売上目標や取引先への対応、来年の事業計画など、何かと考えることが増えてくる頃ではないでしょうか。
そんな時期に、少し気にかけていただきたいのが「社員とのコミュニケーション」です。
毎日顔を合わせているから、きっと自分の考えは伝わっている。
そう思っていたのに、実は社員との間に小さなすれ違いが生まれていた……。
今回は、そんな身近な組織の課題を、年末ならではの視点で考えてみたいと思います。
※以下は、経営の現場で起こりやすい課題をもとに構成したモデルケースです。
「うちの社員、何を考えているのか分からなくて」
50代の経営者様から、こんなご相談があったとします。
従業員は十数名。業績はおおむね安定し、社内の雰囲気も決して悪くありません。
ところが最近、社員から積極的な提案が減り、指示された仕事だけをこなしているように感じるとのこと。
「給与や待遇も、それなりに考えているつもりなんですけどね」
「特に不満を言われるわけでもない。でも、以前ほど活気がない気がするんです」
経営者としては、社員のために努力しているつもりです。
一方で、社員が日々何に困り、何を期待しているのかについては、意外と話す機会がありません。
ここで大切なのは、社員が何も言わないことと、何も感じていないことは違うという視点です。
問題が表面化していなくても、日常の小さな不満や戸惑いが積み重なっている場合があります。
年末だからこそ、社員の声に耳を傾ける
そこで、このケースで提案したいのが「一人15分の年末面談」です。
といっても、堅苦しい人事評価面談ではありません。
一年を振り返りながら、気軽に話せる時間をつくるのです。
例えば、次の3つを聞いてみます。
① 今年、仕事で手応えを感じたことは?
まずは、できたことや頑張ったことに目を向けます。
社長が気づいていなかった成果や、本人が大切にしている仕事への思いが見えてくるかもしれません。
小さな仕事でも、その人なりの工夫や努力があります。
それを知ることが、適切な評価や役割づくりの第一歩になります。
② 今年、少し困ったことは?
この質問では、すぐに解決策を提示しようとしないことがポイントです。
「そのくらい自分で考えてほしい」と思う話が出てくるかもしれません。
しかし、まずは最後まで聞いてみましょう。
一人の社員の困りごとが、実は会社全体の業務改善につながるヒントになることもあります。
③ 来年、一つだけ変えるとしたら?
ここでは、社員自身の希望や挑戦したいことを聞いてみます。
新しい仕事に挑戦したい人もいれば、今の仕事をもっと効率的に進めたい人もいるでしょう。
全員に同じ成長の形を求める必要はありません。
それぞれの強みや意欲を知ることが、人材配置や育成方針を考える材料になります。
社員の話を聞いたら、次は経営者の判断
もちろん、面談をしただけですべてが解決するわけではありません。
聞き取った内容を、経営判断につなげることが大切です。
例えば、ある社員から「確認する人が多くて、仕事がなかなか進まない」という声が出たとします。
これを単なる不満として片づけるのではなく、業務の進め方に改善の余地がないか確認してみます。
また、「もっとお客様と直接関わる仕事をしたい」という希望があれば、適性や業務量を見ながら、新しい役割を任せる可能性も検討できます。
ただし、社員の希望をすべて実現する必要はありません。
大切なのは、聞いた意見を「すぐ対応する」「検討する」「現時点では難しい」に整理し、その理由を伝えることです。
小さな約束でも、実行することで信頼関係の土台をつくれます。
社長自身にも、振り返りの時間を
社員の声を聞くことは、経営者自身の一年を振り返る機会にもなります。
「今年は忙しくて、社員とゆっくり話していなかったな」
「いつの間にか、自分の考えを伝えるばかりになっていたかもしれない」
そんな気づきがあれば、それだけでも来年に向けた収穫です。
経営者は、数字や業績、今後の事業展開など、常に先のことを考える立場にあります。
しかし、未来をつくるのは経営者一人ではありません。
会社を支えている社員一人ひとりの力を、どう活かしていくか。
それもまた、大切な経営判断の一つです。
年末の15分を、来年の経営につなげるために
面談を行うなら、11月から少しずつ始めてみるのもよいでしょう。
まずは一人か二人から。話を聞いて分かったことを簡単に整理し、必要な改善策を考えます。
社員数が多い場合は、管理職と役割分担する方法もあります。
年内に大きく組織を変えようとする必要はありません。
一つ改善できれば十分です。
一年の終わりに「今年もお疲れさま」と声をかけること。
そして、その言葉に社員一人ひとりへの理解や感謝が伴っていること。
そんな小さな積み重ねが、来年の組織づくりにつながっていくのではないでしょうか。
よくあるご質問(Q&A)
Q1.社員との個別面談は、どれくらいの頻度で行うのがよいですか?
A.会社の規模や業務状況によって異なりますが、年末だけでなく、定期的に対話する機会を設けることが理想です。
まずは年末の15分面談から始め、必要に応じて四半期ごとや月1回など、無理なく続けられる形を考えてみましょう。
Q2.社員から不満ばかり出てきたら、どう対応すればよいでしょうか?
A.まずは内容を整理し、事実確認が必要なことと、すぐに改善できることを分けて考えましょう。
その場で安易に約束せず、対応の可否や検討時期を伝えることが大切です。
Q3.社員の本音が分からない場合、経営コンサルティングで相談できますか?
A.もちろんです。
社員との関係性だけでなく、役割分担、評価のあり方、人材配置、経営者自身の伝え方など、複数の視点から課題を整理できます。
組織の状態と今後の事業方針を照らし合わせながら、実行可能な改善策を考えていきます。
来年の組織づくりを、今から少しずつ
年末は、一年を締めくくるだけでなく、来年の会社のあり方を考える良い機会でもあります。
社員との関係づくり、役割分担、人材育成、そして経営者自身の判断。
これらは別々の問題に見えて、実は深くつながっています。
「社員の力をもっと活かしたい」
「来年に向けて、組織の方向性を整理したい」
「経営者として、何から手をつけるべきか考えたい」
そんな方には、経営未来設計セッションをおすすめしています。
現状の課題や経営者様のお考えを整理しながら、今後の優先順位と具体的な行動を一緒に考えていきます。
九星気学や東洋の智慧を判断の補助的な視点として活かしつつ、現実の経営状況に即した意思決定をサポートします。
年末を慌ただしく終える前に、少しだけ立ち止まって、来年の経営について考えてみませんか。
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