経営者の皆様、こんにちは。 私たちは日々の意思決定において、市場データや財務諸表、あるいは競合他社の動向といった「目に見える数字」を重視します。
しかし、長年経営の現場に立ち会い、帝王学や東洋の叡智を紐解いていくと、一つの興味深い事実に突き当たります。それは、「伸び続ける企業や都市には、ある共通した『配置』の法則がある」ということです。
師はよくこう言いました。 「地相とは占いではない。天体学であり、環境統計学だ」
今回は、数千年前から都市計画の根幹とされてきた「四神思想(ししんしそう)」をテーマに、これを単なる風水としてではなく、「現代の経営環境やオフィス戦略、意思決定の座組み」にどう活かすかという視点で翻訳してお伝えします。
これを知っているかどうかで、見えないリスクを避け、機会損失を防ぐことができるかもしれません。
経営における「環境」の正体とは
資料にある興味深い一節に、相撲の話が出てきます。相撲は単なるスポーツではなく、易(えき)の思想に基づいた神事であり、四股(しこ)を踏むことで大地を鎮め、天の気を呼ぶとされています。 これはビジネスで言えば、「足場(グランディング)を固め、ビジョン(天の気)を下ろす」という、経営者のあり方そのものです。
この「足場」を環境学的に整えるのが、今回のテーマである「四神相応」です。
四神相応(ししんしそう)の基本構造
古代中国から伝わるこの思想は、東西南北にそれぞれの守護神(獣)と、それにふさわしい地形があるという考え方です。 これを現代のビジネスや立地に置き換えると、以下のようなロジックが見えてきます。
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東の青龍(せいりゅう): 川・流れ・若さ
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南の朱雀(すじゃく): 開けた土地・知性・視界
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西の白虎(びゃっこ): 道・交通・金銭・収穫
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北の玄武(げんぶ): 山・背後・安定
なぜ、世界の主要都市(パリ、ロンドン、ニューヨーク、そして京都や江戸)が発展し続けているのか。それは、この地形のセオリーに合致しているからだと、師は説いています。
では、これを具体的に「現代の経営判断」にどう落とし込むか、各方位を分解してみましょう。
1. 東(青龍):イノベーションと「若手の流れ」を作る
【古典的定義】 東には「清らかな川」が流れているのが吉。色は「青」。太陽が昇る方位であり、季節は「青春」。
【現代経営への翻訳】 「川」とは、現代で言えば「情報の流れ」や「人の往来(鉄道や道路)」を指します。 東側が塞がれておらず、常に新しい水(情報・人材)が流れてくる環境にあるかどうかが、企業の「若返り」を左右します。
もし、オフィスの東側に高い壁や圧迫感のある建物がある場合、それは「青龍の不在」を意味し、新規事業が育ちにくい、あるいは若手社員が定着しにくい環境かもしれません。 発展的な企業は、東側に窓を設けたり、東からの動線を確保したりすることで、常に「朝の気(スタートアップの気)」を取り入れています。
Check Point: 御社のオフィスの東側は、空気が澱んでいませんか? そこに「流れ」を作ることで、停滞していたプロジェクトが動き出すことがあります。
2. 南(朱雀):ビジョンを阻む「高い壁」を作らない
【古典的定義】 南は太陽が最も高くなる場所。色は「赤・紫」。開けた平地や海、池があるのが吉。「南に高いものがあってはいけない」というのが鉄則です。
【現代経営への翻訳】 ここが今回、最も強調したいポイントです。 資料にある師の言葉を借りれば、「南に自分(の建物)より高いものがあると、主人が別れるか、子供(社員・次世代)に問題が出やすい」とあります。
具体的な事例として、京都と岐阜の対比が挙げられています。
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京都の事例: 新幹線の南側に位置する企業群(任天堂、京セラなど)が世界的企業へ成長した一方、南側を塞がれたエリアの産業は衰退した。
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岐阜の事例: 市役所の南側に高層の建物や鉄道が走ったことで、発展の「気」が遮断された。
これを経営論として解釈すると、「南」=「未来・市場・ビジョン」です。 南側が物理的に(あるいは心理的に)塞がれているということは、「将来の見通しが立たない」「市場からの注目(太陽の光)が届かない」という状態を招きます。
南側には大きな駐車場や公園、あるいは自社よりも低い建物が広がっていることが理想です。これは、「自社が市場を見渡せるポジションにいるか」「トップが現場や未来を広く見渡せているか」というメタファーでもあります。
Insight: もし南側に高いビルが建ってしまった場合どうするか? 師の教えでは「マクドナルド(明るい・火の気)が北側にあると困難が解決する」といった処方箋も存在します。これはバランスを取るための「相殺(オフセット)戦略」とも言えます。
3. 西(白虎):確実な「収穫」と決済のインフラ
【古典的定義】 西は太陽が沈む場所。色は「白」。秋、収穫、老成。 ここには「大きな道」や「鉄道」があることが吉とされます。
【現代経営への翻訳】 東で生まれたアイデア(青龍)を、南で広め(朱雀)、西で回収する(白虎)。これがビジネスのサイクルです。 西に立派な道があるということは、「物流が整っている」「決済・入金がスムーズである」ことを意味します。
西側が貧弱だと、どれだけ良い商品を作っても「実益」に結びつきません。 財務部門や経理機能、あるいはクロージングの部隊を「西」の象意を持つ場所に配置する、あるいは西側に銀行や幹線道路がある立地を選ぶというのは、理にかなった戦略です。
4. 北(玄武):揺るぎない「バックボーン」を持つ
【古典的定義】 北は太陽が当たらない場所。色は「黒」。山や林、丘があるのが吉。
【現代経営への翻訳】 北は「背中」です。経営者にとっての背中とは、「確固たる理念」「支援者」「伝統」、あるいは「内部留保」です。 北側が低くなっていたり、川が流れていたり(地盤が弱い)すると、背後から足をすくわれます。
北側に山がある(高い建物がある、あるいは静かな環境がある)ことは、経営者が安心して前(南)を見て指揮を執るために不可欠な条件です。 現代のオフィス選びでも、社長席の背後に窓や通路があることを嫌うのは、この玄武(守り)の力が弱まるからです。
2026年を見据えた「場所」と「戦略」の再定義
ここまで、四神思想を経営の視点で読み解いてきました。 「たかが迷信」と思われるでしょうか。しかし、先人たちが数千年のデータを積み上げて導き出した「心地よさと繁栄の法則」は、現代の環境心理学や都市工学とも多くの点で合致します。
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東(新規事業)の動線は確保されているか?
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南(ビジョン・広報)の視界は開けているか?
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西(財務・回収)の基盤は固いか?
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北(理念・守り)のバックアップはあるか?
これらが整ったとき、経営者の直感は冴え渡り、組織は自然な呼吸をするように成長を始めます。
あなたのビジネスの「四神」は整っていますか?
来たる2026年は、社会の枠組みが大きく変わる転換点と言われています。 新しい戦略を立てる前に、まずはご自身が身を置く「場」のエネルギーを確認してみませんか?
目に見える数字の計画も大切ですが、それを実行するための「器(環境)」を整えることも、リーダーの重要な仕事です。 「なんとなく居心地が悪い」「なぜか南向きの部屋に移ってから業績が落ちた」……そんな違和感には、必ず理由があります。
2026年ビジネス戦略セッションのご案内
このセッションでは、今回の「四神思想」を含む環境学の視点も含め、より具体的な「御社の2026年の事業計画」に落とし込むワークを行います。
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現在のオフィスや店舗の立地診断(オプション)
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経営者のバイオリズムと環境の相性
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2026年に打つべき「東(攻め)」と「北(守り)」の一手
これらを統合し、盤石な経営基盤を作るお手伝いをいたします。
【お問合せ・ご相談】
ヒール・アップ 九星気学戦略コンサルタント
小沢佑里佳
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※この記事は、日々の鑑定や経営判断サポートの現場で得られた視点を、一般向けに整理・共有したものです。特定の効果を絶対的に保証するものではありませんが、多くの経営者様が「環境」を変えることで流れを変えてこられた事実に基づいています。
